腰痛は人類が二本足で立った時からの定めのようなもの。
身体の支える脊柱(背骨)の一部である腰椎(ようつい)は、立つことによって大きな負担がかかります。
その為に腰椎や椎間板、神経、また靭帯、筋肉などに故障がおき、腰の痛みが発生するのです。
● 骨格の異常
1.変形性脊椎症
高齢になり長年の姿勢による悪習慣で骨が変形してきます。
中高年の腰痛に特に多いのがこれです。
2.椎間板ヘルニア
重いものをもったり同じ姿勢を長時間とっていると腰の骨に負担がかかり、骨と骨の間でクッションの役割をしている椎間板が飛び出してきます。それが神経に触れると痛みはもちろんしびれなどを起こします。
こうなると入院にまで発展するので早めの治療が必要です。
3.腰椎分離症
骨がまだ出来上がっていない若い時期に過激な運動を行なうと、骨に悪影響がでて、背骨の疲労骨折である腰椎分離症が起こります。
また骨折までいかなくても、若年時代の過激な運動で痛めた腰の痛みは成長しても残ることが多いので注意が必要です。
● 筋力の疲労
筋力の低下はレントゲンではわかりません。しかし、筋肉が弱くなり身体の動きを支えられなくなると、だるくなり、腰椎に負担をかけてしまいます。
筋肉が疲れると筋肉組織内に痛みの物質ブラジキニンがでてきて、腰痛を引き起こすことがわかっています。
● 血流
運動不足、きつい下着、太りすぎなどで血液の循環が悪くなると、体内に凝りが生じ、血管のまわりに発痛物質のブラジキニンが発生します。
基本は骨や筋肉を鍛え、血流をよくすることです。
偏りのない食事はもちろん、以下の事に気をつけましょう。
● ウォーキングや水泳(平泳ぎは×)などで適度な運動をしましょう。
ただし、ゴルフやテニスは腰痛には良くありませんので注意が必要です。
● 姿勢に気をつけましょう。
特にデスクワークや車の運転の多い方は、こまめに身体を動かしましょう。
● 標準体重をめざしましょう。
肥満は筋肉の低下を招き腰椎に負担をかけます。
● 自分に合った靴を履きましょう。
ハイヒールはおしりを突き出す姿勢になり、腰に大きな負担がかかります。
● 台所仕事などの立ちっぱなしの場合は、
足元に低い大を置き片足を交互にのせましょう。
前傾姿勢になりやすいので立ち方などにも注意してみましょう。